経営

経営の神様ライザップの代表取締役である松本晃氏は、現場主義に徹し幾つかの会社の業績をV字回復させたことで有名だが、職場のコミュニケーションを高め、重大な事故や過ちを未然に防ぐ方策である「職場の報連相」を、時間の無駄と切捨てたのには驚いた。

日本の職場にありがちな「みんなで渡れば怖くない」的な責任分散志向の職場風土を一掃する狙いなのか、その意図するところは定かではないが、各自がいつも当事者意識を持って責任ある仕事をしていれば、そう頻繁に「報連相」する必要もないことは確かである。

また、 社外からのいろんなオファーに惑わされず、自分の会社に相応しい取引先を慎重に選び取引することが、経営の安定と安全につながり、業績を好調に維持する秘訣だとも言っている。

さらに、近年は出資者である株主への配当や株価が重視される中、松本氏は「1顧客と取引先 2社員と家族 3コミュニティ 4株主」と四番目に株主を上げており、出資者より顧客や取引先や社員と言った身近な関係を重視する独自の経営哲学を語っている。

まあ、株主資本主義全盛の中にあって、かっての松下イズムを彷彿させるような発言に、社員を消耗品としてコスト勘定に組み入れる近年の経営形態とは、一線を画する真逆な経営哲学には、私的には好感が持てる。

ところで、来年10月には消費増税が実施されることがほぼ確定したが、仮に賃金が上がっても、健康保険料や介護保険料や年金などの掛金料率が引上げられ、家計の負担も増えるから、なかなか実質的な賃上げには結びつかないのではないだろうか。

まあ、大企業や富裕層への税の優遇措置や大型の公共投資などが経済活動を活性化させ、景気が上向くとする「トリクルダウン(trickle down)」効果も、大企業の内部留保や社会格差を拡大させただけで、来年の消費増税で庶民の購買力が落れば、内需は萎んでいく訳で、トリクルダウン効果を得意げに語っていた竹中平蔵氏らの御用学者は恥を知るべきである。

一方、グローバル化や市場原理主義の浸透から、儲かれば何をしてもいいと言った風潮が社会全体に広がり、 100億円もかけて アメリカの民間ロケットで月に行くと言うCEOまで現れる始末で、経営者の意識もかなり変わったものである。

まあ、景気が良い時ならまだしも、学童の6人に1人が貧困世帯にある状況を踏まえると、儲けたお金は社員や社会に還元すべきで、かなりお門違いの発想だと思われるが、月に旅して、それ以上のものがあればいいが、今日的な経営者の心は、計り知れないものがある。

まあ、人間の理性ほど当てにならないものはなく、欲が欲を呼び、さらに、大きな犯罪につながり兼ねない行為が野放しになっており、モラルや倫理観の欠如には目を覆うものがある。

よく言われる「自由、平等、人権、法による秩序と支配」とは、一体誰のためのものなのか、甚だ疑問である。まあ、一部の特権階級の既得権益を守るためのものとしか考えられない。

そんな思いに、マスコミや御用学者らの無責任なコメントにはくれぐれも注意して、ブレぬ信念を持って、愛と正義と勇気を信じて、これからと頑張ろうと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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