お花見


朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや(有朋自遠方来、不亦楽乎)」とは、論語の学而編にある有名な言葉であるが、平成最後の週末に昔の職場の仲間たちと会食したが実に楽しかった。

退職して9年になるが、当時の職場の想いが一気に蘇り、気心の知れた仲間との再会は本当に嬉しかった。現役時代はいろんな人と出会ったが、今でもこうして会える人は稀である。大切にしたいと思う。

しかし、目まぐるしく変わる時代の流れに、私達は常に自分の方からアプローチしていかないと時代遅れになってしまい、気づけば周りから一人取り残され、誰からも相手にされなくなってしまうこともあり得る訳で、国立社会保障人口問題研究所の調査によると、65歳以上の男性の会話の頻度は「2週間に1度以下」が15%もあり実に寂しい限りである。因みに女性は5.2%と、男性の1/3である。

しかしながら、そうは言っても見ず知らずの人に形振り構わず矢鱈話し掛けるのも怪しい人に思われてしまうし、仕事のつき合いしか知らない男性は、話し掛ける言葉にも躊躇してしまう人が多いのではないだろうか。

私も退職仕立ての頃は、前職のカラーを引き摺っていたように思うが、もともと私はミーハーで、職場にどっぷり浸かるタイプではないから、退職後はカメラ片手にストリートフォトしたり、音楽好きでお祭りやイベント会場にもお邪魔する内に、結構話す機会にも恵まれ、話し相手に困ることはない。それでも高齢になると、いろいろなことが分かってくるから、夕刻に響く自分の靴音には一抹の寂しさを覚える。

そんな中、昨日は横浜の大岡川の桜祭りに、結成11年目となるユーミンの女心を男が歌うちょっとクレージーなトリビュートバンドのステージを観に行ったが、結成11年にもなると熱狂的なファンもかなりいて盛り上がりのステージだった。私は近くの橋の欄干からビデオ撮りしていたが、知らぬ間に周りにファンが集まり、私も一緒になって手を振ったりエールを送ったりして、年甲斐もなくフィーバーしてしまった。

ファンの中には子連れのママもいてフィーバーしっぱなしで、愚図る子供とのやり取りには笑ってしまったが、そんなこともステージが終わってから盛り上がり大岡川の良い思い出となった。

ところで、私は大岡川の桜まつりは初めてで、電車を降り大岡川の橋のたもとに差し掛かると、神奈川県知事候補の選挙カーに女性候補者が窓から身を乗り出して手を振り、神奈川県の教育問題について有権者に投票を訴えていた。

そう言えば、今年の春は統一地方選挙の真っ只中にある。新元号ばかりに気を取られ地方選挙のことはついその次になってしまった。

そんな選挙の春と言えば、4年前の春は職場にお休みをいただいて、2年前に亡くなった愛犬のTiffanyがヘルニアで腰のレントゲンを東京のクリニックに撮りに来たことが思い起こされる。その時は先方の都合で深大寺に立ち寄り時間調整したが、深大寺には調布市の投票所があって、お寺の境内に続く石階段の脇を入った集会所のようなところが投票所になっていたのが印象的でよく覚えている。

いずれにせよ、候補者は大変である。落選すれば職を失うし、正に日頃のお付き合いがものを言い、芸能人と同じ人気商売であることに間違いはない。

そんな訳で、政治家は利権に絡まぬ人が理想とは言え、利権に絡まぬ人などいないから、私的にはそんな綺麗事はよしにして、利益絡みを公にして選挙にしたほうがいいように思うし、現実に裏ではそうなっている。

ところで、今年は意外にも横浜の方が東京より桜の開花が遅い。さらに、昨日は天気も冴えずに寒かった。でも、ユーミンの女心を男が歌うちょっとクレイジーなトリビュートバンド「漢組の生演奏」が聞けたし、周りのファンとも一緒に盛り上がり熱いエールも交換できたので、収穫のある1日だった。

残るは皇居の通り抜けにでも行って、平成最後のお花見の締めくくりができたらいいと思うが、とにかく残された日々を大切にして生きていこうと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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