アベノマスクは届かないが、届いても利権がらみの黒ずみや汚れたマスクが混入していたとなると、とてもする気になれない。
しかも、460億のうち実際の発注原価は90億と言うから残りの350億は誰かのマージンになるわけで、雇い止めから飲まず食わずの人や休業補償もなく店を閉めている人もいる中、ホームステイを一方的に庶民に要請(強制?)するしか知恵のない政府や自治体のあり方には問題が残る。
子供食堂を利用していた子供たちや日々の食事に窮している人には、赤十字が炊き出し活動を実施してもいいわけで、諸外国では80%の給与保証をしていることを踏まえると、余りにもみすぼらしい。
そもそも、政治家は庶民の代表であって特権階級ではない。あまりにも意識のズレに憤りを感じるが、3月の時点までオリンピックを開催できるとしていた政府の見込みやマスクをつけずに頑張ると語ったオリンピック組織委員会の森会長の問題意識のズレなどは、お笑いものである。実際にマスクをせずに仕事をしているのだろうか? その後の様子を聞いてみたい。
まあ、多少の活動費は仕方ないにしても、あまりにも大きな利権が絡むような大会は、これからは招致しないことである。
総工費1,569億円を掛けた国立競技場も当分は無用な長物なで、その他4000億近い都民の血税もオリンピックの施設整備に使われているわけで、さらに1年延期には3000億の追加経費を負担するわけで、そんな状況を踏まえると、リーダーたる者の判断の適否は極めて重要と言える。
成るようにしか成らないのが現実だが、不作為な無責任な仕事ばかりしていては、人間としてのプライドを失うのではないだろうか。まあ、そんな連中が寄り集まって権力を握り、お互いに表彰しあって権威付けしている人間の社会だから、虚構と自己矛盾に満ちた社会になってしまったのだろう。
そんな社会のあり方を、根底からひっくり返したのが今回のコロナウイルスで、世界の疫学者が言うには、終息には２年20億人が感染し死者は2,200万人に達すると言う。まあ、せっかく延期したオリンピックだが、オリンピックは世界的な祭典なので、疫学上の視点から国民の命を守る意味からも中止すべきだと思う。
それにしても、本当に日本は疲れる。社会全体が機能不全に陥っている責任は、今更誰にあるのか追求しても仕方ないが、この事実を共有してそれぞれの立場で社会的正義を全うする意識を持つ必要があると思う次第である。
