香り

そこはかに香る甘い金木犀の香りに、今のすべてがある。優しいけど悲しい寂しい香りだ。

そう言えば、母が亡くなった年も、こんな感じだった。季節は春だったが、庭先にさく木蓮の白い大輪に、すべてが語られていた。

夜明けにはまだ間がある。風がなく何故か鳥の鳴き声も木蓮の葉が擦れる音もしない。不思議だ。いつもなら、表通りを走るクルマやバイクの音も聞こえるのに…

まるで異空間に取り残されたような感覚に、金木犀の甘い香りだけが、まるで私を誘うかのように漂う。

想いは果てしなく尽きることがない。その想いの意味を本質を知りたい。改めて生きる意味を問いたい。

すべてに感謝したい。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
カテゴリー: 未分類 パーマリンク