狙撃

安倍元総理が参院選の遊説中に奈良県下で狙撃され死亡した。選挙中の犯行のため民主主義への挑戦から、政治的な思想背景や組織の関与も疑われるが、本人の供述からして、かなりの自作ガンマニアらしく、単なる社会的な不満や不安の解消、腹いせや興味本位の標的だとしたら、それこそ日本の恥、学校教育や地域社会、家庭のしつけや職場教育のあり方など、なぜこのような人格形成に至ったのか、問題点を掘り起こすべきで、「民主主義の骨幹を揺るがす卑劣な犯行であり、断じて赦されない」などと定型的な建前論で洒落てはいられない。

学校教育や家庭のしつけ、地域社会や職場教育のあり方など、反社会的な卑劣な行為や蛮行を防止する取り組みを、皆が当事者意識を持って進めなくてはならない。

特に人格形成に深く関与する教育界や宗教界、個人の思想信条に大きく影響を及ぼすマスコミやマスメディアや制度設計に関与する行政や議会議員の諸先生方、治安維持に関与する公安や警察組織など、当事者意識を持って課題の掘り起こしに努め、安全安心の地域社会や国家形成を取り戻す必要がある。

それにしても、かなり至近距離から狙撃されたようで、撃たれて直ぐに心肺停止状態になったらしく、死亡確認は5時3分ではあるが、恐らく即死に近かったのではないかと思う。背後に容疑者が大きく写っていることから、警備体制の甘さも指摘される。

それに、犯人は元海上自衛官と言うから驚きである。自衛官なら武器の取り扱いにも慣れており、しかも至近距離からの狙撃となると、95年の國松警視庁長官が遠方からライフルで東大出のインテリが狙撃したケースと異なり、恐らく助からないと一報をして思った。

日頃コロナやウクライナ紛争で生命の危機や戦争の悲惨さに打ちひしがれ、案門の中にあることから、何とも言えない喪失感や虚脱感が去来し、言いに言われぬ複雑な想いに駈られた。

日本は刀や拳銃の所持が禁止され、この手の事件が起こり難い環境にあっての事件であり、日頃社会の変化や多様性をお互いに理解し協調していくことの難しさを感じる最中の事件でもあり、ロシアによる一方的な侵略行為が罷り通る現実に、人間不信、社会不信を想起させる事件である。

さらに、安倍さんにはお子さんがいないことや、昭恵夫人との仲も余り芳しくない報道が多かったことから、フォーマルでは偉大な業績を残してはいるものの、プライベートではかなり寂しい空しい生活を強いられていたような気がする。

まあ、桜を見る会など、この種のことは終わってしまえば其まで、「楽しかったねえ」でいいではないか! 同じようなことが、イギリスのジョンソン首相にもあり、閣僚の反発からまとめきれずに辞任に至っている。

いずれにせよ、「死に者貧乏」全てが無と化し、何事もなかったように、新しい朝が来る。恐らく歴史上の人物もそれなりに「全てが無と化し、何も存在しない」のが現実であって、優れた偉業や遺跡や遺品なども、勝手に独り歩きしているだけで、本来の意味は乏しく、後世の人の脚色や創作によるところが大きいように思う。

そんな訳で、今日も何事もなかったように新しい朝を迎える。日中猛暑になるような雰囲気で、熱中症には気をつけたい。

目の前に広がる世界が全て、手もあれば足もある。目も見えれば音も聞こえる。呼吸もできれば声も出せる。こんな幸せなことはない。生きているからである。

全てに感謝し、今日も実りある1日を過ごそうと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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