最近頻繁に金融システムの崩壊が流布しているが、生まれてからこの方、金融システムの中でしか生活したことがないので、どう対処していいか分からない。金融取引の裏技も物々交換の実態も知らないし、さらに人情や愛には自ずから限界があるので、無碍に頼れない。
さらに「三途の川も金次第」と言われているように、きれいごとを言っても、最後は金、生きていくには、お金も愛も人情も必要である。これらを上手にバランスをとることが不可欠となる。
しかし、思うに、いつまでも気力体力が維持できる訳もなく、社会の激しい変化や多様性にいつまで耐えられるか分からない。
先日、物干しで洗濯物を干していたら、裏の自治会のご婦人たちの一人が「どんなに好い人でも懇ろになると、心強い反面、仮に先方が倒れでもしたら、面倒をみなくてはならなくなる。高齢になったら同年輩とは余り懇ろになるのも考えもの…」とか言っていた。
確かに高齢になれば、自分の身体もきつくなるし、他人の世話などかなりの負担になるから出来ない反面、困っているのを見捨てるのも気が引ける。
いずれせよ、お金や人情よりまず先に健康、健康でなくては始まらない。「互いに共白髪まで…」と結納を交わしてほぼ半世紀になるが、残る余生は何とか家族や人様に迷惑を掛けないで、草木が枯れるように自然にとぼれて死にたいと思う。
改めて今あること感謝したい。