広島の府中町で、母親にゴルフのクラブで殴られて、死んだ子供のことが報道されている。嘆かわしい事件である。何が、母親をそうさせたのか、どのような親子関係であったのか、どんな心理的葛藤があったのだろう。その原因を知りたいと思った。
母親は17歳で出産し離婚、生まれた子は施設に養護され育てられたが、再び親元に返され、虐待を受けたことによる事件である。施設には2度保護されていて、行政当局の親元への子供の引き渡し判断にも問題がありそうである。虐待には祖母も加わっていたようだが、とにかく、学校や近所、行政当局の目がありながら、救えなかったことが嘆かわしい。勿論、一番問題なのは母親と祖母であることに間違いはないのだが。そこが知りたいのである。
また、神奈川県葉山町でも、母親が2人の子供を浴室で刺し殺した事件が報道されている。母親は子供を守るために殺したといっているそうだが、抗うつ薬の副作用によるものなのか疑問が残る事件である。
このような事件の背景には、一体何があるのだろうか。治療に使われる薬の副作用なのだろうか。それとも、この二人の人格形成に大きな問題があったのだろうか。この二人の人格形成に何が影響しているのだろうか。
人の心や想いは、幾多のものが衆縁和合して相乗し重なり合って形作られるので、いつも揺れ動いて陽炎のように取り留めのないものになるのであろう。喜怒哀楽に一喜一憂し情動に流されるのが人間の常であるが、急に寂しくなったり、悔やんだり、妬んだり、自分では理解できないどうしょうもない感情が突如として沸き起こってくるのである。 自分でも分からないこのような感情は、自分の意志ではどうにもならない代物なのである。多分、原始的な脳細胞が蓄積してきたDNAによるのだろう。だから、理由などは考えないで、ひとえに、座禅や瞑想をしたり、一心に念仏を唱えたり、祈りを捧げて、その感情を過ぎ超すしかないような気がする。
自分の意志ではどうにもならないのが、自分の心であり想いである。自分とは一体なんなのだろうか。どこにいるのであろうか。人生は全く意味不明である。
