自然

季節はよくしたもので、梅雨が明けると何処からともなく蝉が飛来し、日中は「そんなにみんな鳴き続けると疲れるよ」とつい口走しってしまうほどに、次から次へと鳴き続ける。そんな夏も早やお盆を迎え、過ぎ去った半年を振り返えると、新型コロナウイルスの驚異には、私のような老人でさえ窮屈な生活からストレスを抱え込み、気分が滅入る。

しかし、一度目を社会に転じると、サバクトビバッタの異常発生や日本の熊本や中国河南省の集中豪雨など、コロナ以上の天変地異に苦しんでいる人もおり、被災地では猛威を振るうコロナウイルスの脅威にも晒され、未だに悲惨な状況にある。

さらに、コロナ自粛の影響から何代も続いた老舗旅館や名店が廃業したり、人気の飲食店が閉店したり、大手航空会社を始め多くの企業が経営規模の縮小から大幅なリストラを余儀なくされている。現在の日本の失業率は2.4%、164万人ほどであるが、それが仮に10%に跳ね上がったとしたら、600万人を超える大量の失業者が生じる訳で、これは正に戦争に匹敵する社会システムの崩壊である。

さらに、飽くなき欲望を背景に膨張に膨張を重ね、実体経済の2倍にも膨れ上がった今日の経済金融システムの先行きも、今次のコロナパンデミックは暗い影を落とし、崩壊の兆しが現実のものとなりつつある。

また、日常においても、手指消毒やうがい、マスクやフェイスシールドの直用やソーシャルディスタンスの励行など、さらに過剰な自警監視意識の高まりから、電車やバスなどではうっかり咳もできない状況下におかれ、これまで当たり前だった平凡な日常が次から次と窮屈なものになり、改めてこれまでの「ありふれた日常のありがたさ」を痛感する次第である。

然しながら、よくよく考えてみると、そもそも地球は私達が創造したものではないから、そう都合がよく出来ているはずもなく、地震もあれば津波も来る、大雨も降れば火山も爆発する、目に見えない細菌やウイルスも発生するし、農作物を荒らす野生動物もいれば害虫の異常発生もあり、さらに原発や核ミサイルなども考え合わせれば、私達の安全や安心を脅かすものは数知れない。

つまり、いつの世も大自然の驚異と私達人間の欲望によって、私達の生活は常に脅かされている訳で、健全に健康で当たり前の日常を過ごせること自体が奇跡である。然し、だからと言って、必要以上に恐れ戦き「恐れを軸足」に、今を生きてはつまらないし、そんな風に生きては真なる幸せは手に入らない。まあ、その辺のところは「ケセラセラ」でいくしかないように思う。

まあ、人間も地球上の生物の一つだから、不都合や不具合は当たり前、他の生き物同様に、地球の一部になりきって、大自然の懐に飛び込み、その摂理に従って生きるべきではないだろうか。

そんな訳で、不平・不満・愚痴・泣き言に別れを告げ、日中熱くなれば木陰に涼み水を浴び、想いは果てしなくとも何とかやり過ごすしかない。

そんな想いに、今日も持てる力を振り絞り、新たな出会いを信じて頑張ろうと思う次第である。

 

 

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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