ある日突然にして、私達は言葉を失う。二度と話すことも聞くこともできなくなる。リハーサルのないそんなシナリオに、私たちは、どんな言葉を語り、どんな言葉を聞くのだろう。
憂いや悲しみ、嘆きや怒り、侮蔑や軽蔑、悪意や敵意、嘘偽りや偽善の言葉にも、虚構や幻想の言葉にも、愛を希求する哀れな姿が見え隠れする。だから、どんな言葉でもいい、本当の言葉を聞きたい。本当の言葉を語りたい。
そんな想いに、いつも私の言葉に素直に応えてくれるワンちゃんのように、私もそんな素直な言葉を語りたいと思う。