退廃

評論家の西部邁(にしべ・すすむ)さん(78)が多摩川に入水自殺した。保守派の論客として、今日の日本の状況を嘆いていただけにショックである。

また、音楽プロデューサーの小室哲哉さんの不倫騒動については、妻KEIKOさんの看病や介護の日々を思うと、何とも言えない複雑な気持ちになる。

さらに、今後の日本の社会を占うキーワードである「定年延長、年金繰り下げ、生涯現役や働き方改革」などと言う言葉が行き交う世相には、「勤勉は美徳」どころか、もはや生き甲斐の搾取に近く、これからも社会の偽善と偽装に操られて生きると思うと憤りを感じる。

そのほか、ネットを介して社会の様々な出来事を垣間見るに、世間の常識から社会の正義や美徳や権威と言ったものまで疑わしく信じられなくなる。

それは、上に立つ者が、弱者に目を向けることなく、挙って法律を盾に自分の欲得を優先し、格差が拡大する一方、そんな社会の矛盾や偽装を正すべき政治家や知識人のモラルの低下や倫理観や正義感の喪失が著しいからである。

そんな世相に、己の信念もあやふやになってしまい、真面に向き合えば、西部さんではないが、一刻たりとも生きていられない。

そんな想いに、文春砲の標的となる政治家や芸能人たちの生き様は、人間の業や性(さが)が織り成す営みの見本であり、社会的に影響力のある人達の行為であるがゆえに、うまくないと同時に、ある意味、時代の先取りを予感させるものでもある。

まあ、男女の営みは、法の下であろうと場末のカフェであろうと、何ら変わりはない。そんなことから、最初から世間には正義も美徳も権威もなく、あるのは、己の欲と、それを正当化する「法の下の搾取や偽善」なのかもしれない。

そんな訳で、この週末は熱はないが、妙に変な咳が出て喉が痛く、すこぶる調子が悪い。孫のインフルエンザをもらったとなると大変なことになるので、週明けに医者に行き、今週は静かにゆっくり休むことにしようと思う。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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