政治に夢を託すのも、一抹の寂しさを感じる。なぜなら、政治家に限らず、社会の実権を握っているエリート達が余りにも上手に本音と建前を使いこなしているからで、その犠牲となるのはいつも社会的な弱者である。
まあ、世間はもともと教科書通りにはいかないが、それにしてもある程度は社会的な正義が担保されなくては、それこそ夢も希望もなくなってしまう訳で、そんな視点から、組織のあり方を眺めると、組織の実権を握るエリートたちが自ら率先垂範して、お金に心を売り渡し、保身に走りレントシーキングしている今日の日本の状況は異常である。本当に変な社会になったと思う。
まあ、今回の参院選も恐らく政治への無関心から投票率が伸び悩み、選挙はもともと組織票がものを言うから、自民公明の圧勝に終わると思うが、それにしても、参院は元々「良識の府」と言われ、学者や知識人による審議を期待するものだが、良識以前の問題として、社会的な正義とは何かを知らしめる学者や知識人たちが、真実をひた隠しにし、体制に不都合なことを言わないし、その一方で、マスコミやジャーナリズムはそんな日和見学者を担いでいるようでは、もはや万策が尽きた感がある。
そんな訳で、疑心暗鬼にいろんな候補者の熱弁を聴いているが、これだけ乱れた社会になってしまうと、正しいことも正しく機能しないこともあって、まあ失意と失望しか感じられないのが現実である。
しかし、社会的な正義を広めていくことは、誰もがやろうと思えば直ぐに実践できることなので、私的には今回の参院選を契機に、そんな候補者を師と仰ぎ、彼等の主張を信じて、自らの学びを深めていきたいと思う次第である。