有言実行

写真不言実行とは、「あれこれ言わずして、なすべきことを実行する」ことを言うが、これは、自分を弁えて為すべきことをする訳だから難しい。自分の想いが周りの人に伝わるかどうか、いつも不安が付き纏うし誤解を生むことも否めない。

それに引き換え、「有言実行」とは、不言実行を文字る言葉であるが、予め自分のできることを掲げて実行する訳だから、比較的ハードルは低いと言える。しかし、先の政権交代における民主党のマニュフェストなどは、実現不可能な目標を選挙攻略として掲げた上、どの政策をとっても中途半端で無責任極まりない悪政に終わっただけでなく、悪びれることもなく、自らを正当化する弁解や釈明に終始していては、日本男児の心意気も面影も全く消え失せ、真に情けないものと言わざるを得ない。

昔なら、腹きり仁左衛門で二度と世間には顔見せできないのが通り相場であるが、懲りずに、元総理経験者は先頭に立って再三再四、政治の表舞台に登場し、物議も醸し出す行動には、己の立場を弁えるどころか、恥も外聞もない形振り構わずの行動としか言いようがなく、もはや「不言実行」と言う言葉は死語と化している。

そんな世相に、俳優の高倉健が昔テレビで「男は黙ってサッポロビール」と言うコマーシャルをやっていたが、どう真似ても様にならないのに、男は誰もが憧れて「カッコいいなあ」と健さんになったつもりで、飲み屋でビールを仰いだものである。

しかし、今日の時代は、話題が豊富で話術に長けていなければ、世間から見向きもされない。そんな世相に、女性は「姦(かしま)しい」と言う言葉があるように、話し出したら止まらない人が多い。確か漫才グループで「かしまし娘」とか言う三味線とギターの3人の女性グループがいたように思う。

そんな漫才グループの漫才ではないが、女性はとにかく煩(うるさ)いのである。しかし、初対面や顔見知りの人にも気軽に話しかけ、煩いくらいに周りの人とコミュニケーションを取り合うので、結果として男性より情報通になり結構世渡りが上手な人が多い。

しかし、それだからと言って、男性は女性のように知らぬ人にやたらに話しかけるのは禁物で、身なりや挙動がぎこちなく下手に話しかけようものなら、変に怪しまれ警察に通報され逮捕されかねない。職場でも、よほど気を遣って話さないとパワハラやセクハラとか言われ兼ねないのである。

要するに、男性は基本的に危ないと言う既成観念が世間にあって、時候の挨拶を含め会話には注意を要するのである。特に、プライベートな場では結構何を言っても差し障りがないが、職場のようないろんな気持ちの人が寄り集まっている場での会話は注意するにことに越したことはない。

まあ、広く浅い関係性の中に、当たり障りのない会話で一日を過ごすのが無難であるが、それでは余りにもつまらない。まあ、話に乗らない人はともかく、それなりに程ほどに会話を楽しむ工夫は必要だと思うのである。

そんな訳で、変化の時代である。異動や転勤で職場が変われば、誰も居なくなった人のことなど口にすることはない。しかし、いくらパンの糧と言えども、それでは余りにもつまらない。そんな関係しか持てない人もいることはいるが、不言であれ有言であれ、その場の想いを共にできないようでは、より深い強い絆が求められるプライベートな関係性に生きることは難しいように思える。

そんな世相に、日常のさもない会話に一時の安らぎを見出し、今日も互いの元気のやり取りを行っていこうと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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