中央省庁が、国のガイドライン（指針）に反して、障害者を水増し雇用していた問題で、水増し雇用しなかった省庁は、厚生労働省と警察だけで、総務、法務、財務、農林、経産、国交、気象（他は調査中）など、国の33行政機関で実際は数千人規模で水増し雇用しており、水増し雇用分を除くと雇用率がゼロと言うから驚きである。
まあ、完全に理想や建前を指針にしていた訳だが、それを地方自治体や民間に押しつけていたとしたら、これはもう信用や信頼の失墜では済まされない問題である。
こんなごまかし行為を国の行政機関が率先垂範しているようでは、法治国家の権威もなくなる訳だが、それより 中央官庁の職員がこんなインチキ仕事にプライドが持てるようなら、それこそ国難としかいいようがない。
まあ、最初から無理なら別な方策を模索すべきで、建前や理想で物事を議論せずに、何事も現実を踏まえて本音で取り組むべきだと思う。
まあとにかく、この国は嘘とごまかしが多過ぎる。 年金についても、七十歳まで繰り下げ支給すると、42%（額面で89万円）割り増しされるというが、実際は 税金と保険料合わせて53万円と33万円も負担が増し、 実際の手取りは26%増（ 年間約50万円）にしかならないそうだが、仮に年間200万円として65歳から70歳までの5年間の年金支給額1000万円を取り戻すには10年掛かる訳で、80歳まで元気で10年間を過ごせる保証はない。
しかも、高齢になって無理して働き、身体を壊したり痴呆にでもなったら、下流老人どころか老後崩壊や老後破綻してしまう訳で、全く無責任なモデルケースを提示する神経は、とても公僕とは言えない。
まあ、原発事故や豊洲移転からアメフトやボクシングまで、とにかく組織の私物化や関係者の無責任ぶりには驚かされる。そんな大人達に操られて一生懸命に頑張る無垢な若者もいる訳だが、多分そんな真面目な若者は悪知恵の働く輩に利用され、過労死や不適応障害になってしまうのではないかと思う。
そんな訳で、ここまで社会全体のチェック機能が失われ、無責任意識が一般化すると、「悪貨が良貨を駆逐する」ではないが、行き着くところまで行かないと直らないと思うが、その一方で、スキャンダルに発展して辞任した婚活独身知事の米山新潟県知事ではないが、必要以上にプライベートを詮索して、誠実さを求め過ぎるのもどうかと思う。
まあ、人間だから、多少の緩みも必要で、許せる範囲は許していかないと人間味が失われた社会になってしまい却ってよくないように思うが、ただ組織的な隠蔽工作や不正や不祥事は、仕事だからこそ追求していくべきだと思う。
そんなことから、大手新聞やマスコミなどのジャーナリズムは、偏向報道ばかり執心していないで、初心に帰り本来の機能を発揮されんことを切に願う次第である。
