東京・台東区の避難所でホームレスが住民登録がないことを理由に受け入れを拒否されたことは記憶に新しい。

台東区の職員は「想定していなかった」と弁明したものの、ホームレスを避難所に入れないことは明らかに差別であり、台東区長が謝罪した。また、安倍首相も「各避難所は全ての被災者を適切に受け入れることが望ましい」と発言。台東区はその後のホームレス支援団体の申し入れに対して改善策を講じることになったらしい。

今回の件で、SNSやネットの記事にはホームレスへの否定的なコメントが寄せられ、ホームレスへの隠れた市民感情が吐出した形だ。憲法や災害救助法に保障された権利は正当なものであっても、ホームレスへの差別意識は根強いものがある。

ネットには「私の隣には来ないで欲しい」と言った「不安や恐れ」、「納税していない彼らに権利はない」と言った「ホームレスを軽視」するコメントが寄せられている。

まあ何日も身体を洗わず、汚い身なりをして路上に寝て、社会と隔絶した生活をしているホームレスのイメージから、病気や感染症への不安や恐れも加わり、無差別に素直に受け入れられないのが現実である。

しかし、今日日のホームレスは路上生活者と言うより、多くはネットカフェやファストフード店などで夜を過ごし、ネットカフェや公園で身体を洗い、少ない所持金で生活している人が大半らしい。

また、彼らは汚れやニオイを気にして、周囲の目線に怯え神経をすり減らして、半ば被害妄想的な生活を強いられているようで、彼らにとって一番怖いのは一般市民の目線らしい。学校でのいじめや社会でのつまずきやリストラによる挫折などから、極めて低い自己肯定感に囚われている人達だとも言われる。

そんな中、今年もいよいよクリスマスシーズンを迎える。幾ら暖冬とは言え、冬の寒さは厳しく、ホームレス生活を続けていては未来はないし、社会貢献することもできない。所詮、社会の矛盾や偽善も私たち人間が創り上げた所産とは言え、多くの社会システムが崩壊に向かう中、今の時代は誰にとっても一寸先は闇であり、レールに乗っていても決して安全ではない。

そんな時代にあって、もうちょっと図太く「社会の矛盾や偽善に立ち向かわず楽しむ」くらいの気持ちで、ホームレス生活を卒業して、持ち得た経験を新たな時代の形成に役立ててもいいのではないだろうか。



jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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