不要不急の外出を控え休業要請が為されている現在、どの地域においても経済活動はかなり縮小している訳で、医療従事者を除き公的機関や組織の仕事もかなり縮小していると思われる。よって、余剰の人員を振り分け、この機に乗じて、新たな取組みが為されてもいいように思うが、全国的な報道からしてみてもこれと言った取り組みが見当たらない。
さらに、不思議に思うのは、年末の炊き出しから始まった赤い羽根共同募金や戦時における救護を目的とする「博愛社」を前身とする赤十字などの公的組織などは、緊急事態宣言が発せられているのだから、これらの組織は本来の目的を離れ、地域にある社会福祉協議会等と連携して「こども食堂」や「年末の炊き出し」に代わる何らかの救護支援活動を始めてもいいのではないだろうか。
とにかく、公的機関や組織の対応は、前例に捉われ過ぎ遅くて役に立たない。現場主義に徹し少しでも現状を把握し、持ち得る公的資源を投入しなければ、公的組織の存在意味さえ失われる。こんな時こそ既存の枠組みを取り払ったコラボレーションが必要なわけで、誤魔化しや体面や建前からのコラボばかりでは余りにも寂しいように思う。
まさに、このまま無策な状態が続くようなら、日本の公的機関や組織は、発想力に乏しく未来志向のない非道且つ非作為の集団としか言いようがない。
政府機関や公的機関の疲労や劣化が囁かれる中、公務に対するプライドにかけ、この緊急事態に臨み「流石に大したものだ」と後世からも褒められる快挙を歴史に刻むことを願ってやまない。ご健闘を祈りたい。