場違い

「Go To以来、大浴場のシャンプー、リンス、ボディーソープは大きなボトルごと失くなります。お風呂上がりに飲んでいただくミネラルウォーターの減りは半端なく、ペットボトルにでも入れて持って帰っているのでしょうか。バスタオルとバスローブは補充が追いつきません。

客室に置いてあるコーヒーセットのスプーン。アクセサリーを入れる小さな小箱。部屋の備品の化粧水、乳液、洗顔料。男性用ヘアトニック、リキッド、髭剃り後の化粧水……全部ごっそり持っていかれます。自主申告制の冷蔵庫の飲み物は飲み逃げです。

と、ネットに日本人の旅のマナーの酷さが書かれていたが、そもそも高級旅館やホテルや料亭に庶民が行くこと自体が間違っている。

それは、寿司屋に子供連れで行かないのと同じで、やはり高級な寿司ネタはそれなりに働いた大人が食するもので、子供が食べるものではない。その辺は、ある種の文化意識や美的感覚だと思う。

まあ、場違いと言う言葉があるが、「お呼びなのか、お呼びでないのか」が分からぬようでは寂しい。もっとも、総理大臣や議員を辞めても、世間にやたら顔を出し、選挙に落選しても比例代表で返り咲く恥知らずのアホもいるから、日本人の民度はかなり堕ちてしまった気がする。

まあ世間を退いたら、後輩に後は任せ、二度と表に顔を出さないのが普通である。それが確たる使命感もなく惰性やマンネリでうろちょろしているとは正に老害としか言いようがない。

とにかく、今の社会は狂っておる。まだ十分に働ける40代50代がリストラされ、60歳70歳の高齢者が低賃金でいつまでも働いている。若い人への技術の伝承もうまくいかずろくな仕事がない。完全に国の労働政策が間違っている。人件費やコストの問題ではない。そもそも極端な価格競争が既存の産業を崩壊させてしまう訳で、今やあのニコンが製造拠点を海外に移転してしまう時代であり、Made in Japanの象徴も見る影もない。正にオープン価格、定価販売の廃止が生活のゆとりを奪ったような気がする。要するに「貧乏人は麦を食え」で良かったのである。こんな事は誰もが気づいていると思うが、グローバルな環境では、イージーなリストラに走ってしまうのが実態である。

そんな訳で、規制緩和や撤廃からコラボに始まり、場違い、でたらめが横行しても容認され、決まりもマナーもエチケットも存在しない無法な社会へと少しずつ変わっていくのではないかと思うと寂しくなる。

そんな訳で、いつかは高級ホテルや旅館に泊まりたいと思っていても、貧乏人に荒らされたホテルや旅館には泊まりたくない。第一不潔、汚ならしい。

「清貧にして恥を知る」そんな日本人でありたいと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
カテゴリー: 未分類 パーマリンク