信仰

在りし日のJanian君です

同級生が亡くなった。20年近く会わなかったので、最近の様子は分からないが、中学校時代の彼の面影が脳裏をかすめる。

明日は我が身、うかうかしては居られない。整理するものは整理し、処分するものは処分して、死に際はきれいさっぱりしておきたい。

まあ、死んでしまえば、どんな状況でも本人は一向に困らないが、残されし者が大変な思いをするから、出来るだけ迷惑を掛けないようにしなくてはならない。

ところで、昨日は宗教詩人であるロバートブラウニングの詩集を読んでみた。エリザベス・バレットと言う19世紀当時のイギリスの人気女流詩人とのラブロマンス絡みの内容だが、久々に感動して一気に読みあさった。

まさに愛を超えた魂の歓びを彷彿させる2人の関係には、愛することへの憧れと敬愛の想いを新たにしたが、二人が結婚に至る2年間にやり取りした573通の手紙が一冊の書簡集にまとめられ、19世紀のイギリスのラブレターのお手本になっていると言うから、その熱愛ぶりが伺い知れる。

6歳年上のバレットは幼い頃馬車から落ちて背骨を折り歩行も不自由な病弱な女性であるが、彼女の詩は当時のイギリスでベストセラー、それに惚れ込んだブラウニングは何回も面会を求めるがその都度断られる。病弱な姿を晒したくなかったからである。それでも懲りずに求め続け、ついに会うことができたが、彼女の病弱な姿を知って失望するどころか、ますます想いを募らせ、彼女も彼の想いに応えるかのように日増しに元気になって、ついにバレット家の引っ越しに乗じて、父親に内緒で結婚式を挙げ、イタリアのフローレンスへ逃避行してしまう。当然バレットは家を勘当されてしまうが、彼女が43歳の時に男の子が生まれ、その後心豊かな麗しい生活が続く。しかし、その子が12歳の時病弱だったバレットは肺病で、愛する夫に抱かれたまま、フローレンスでの豊かな15年の生活に終止符を打つのだが、愛を超えた魂の歓びに包まれながら、時世の句に、もし許されるなら、天国にても彼と一緒に暮らしたいのいう言葉を残している。

まあ、拙い解説をしても仕方がないので、この辺で終わりにするが、彼の詩集を読む限り、愛を超える魂の出会いと歓びが、どうやら私達人間の究極的な目的ではないかと思った。

しかしながら、現実はいかなる関係も、適当な距離感や気配りが必要である事はご案内の通りで、魂の交わりや喜びに至る交わりは至難の業である。

そんな現実に、心の問題を取り扱う心理学や脳科学や宗教学は、月並みなハウツー解説をしているに過ぎないが、死後3日で蘇ったイエス・キリストの生きる神が万人に与える魂の働きは、今日的には潜在意識というか、腸内フローラに始まる生命体の緻密な恒常システムとでも言うか、実に不可思議なものを禁じ得ない。

そんなことから、いっ時は色褪せし弱かりし愛が、歳を重ねる毎に俄かに輝きを増し、その力を増し加える実感に、クリスチャンでもない私ではあるが、生きる神イエス・キリストの愛の力を改めて痛感する。

そんなことで、久々に魂の感動を覚え、文化芸術の素晴らしさを実感した。最近凝りに凝っているDIYやガーデニングも確かに心の支えにはなるが、やはり魂の揺さぶりには届かない。人は人に傷つき人に癒される。

そんな想いに、ポストコロナを願いつつ、心身の衰えに呼応するが如く増し加えられる魂の働きに元気をもらい、晩節を実りあるものにしていきたいと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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