いにしえ

保管ビデオの中に「美空ひばり特集」があり観てみたところ、アメリカンポップス並の歌い方をしていて、改めてひばりの歌唱力の凄さを痛感した。新宿コマ劇と言えば「ひばりの歌謡ショー」が思い浮かぶが、祖母がひばりの大ファンでよく観に行っていた。その頃はフォーク全盛の時代でもあったから、私は頭から演歌をバカにして目もくれなかった。

しかし、ひばりの最後のヒット曲「乱れ髪」を聞き、その一節に「春は二重に巻いた帯、三重に巻いても余る秋…」と言う歌詞を絶妙に唄うひばりの歌声に衝撃を受けた。歌謡ショーを観るチャンスは幾らでもあったのだから、一目でも本物のステージを観ればよかったと思う。

とにかく、レビューにしてもライブにしても、少なくとも何千人単位の観客のエネルギーを演者は受けとめる訳だから、なまじの精神力ではこなせない。そんな真剣勝負の舞台だからこそ観る価値がある訳で、歌舞伎の玉三郎が一舞台一舞台が真剣勝負「いつまで舞台が踏めるものかと思う…」とインタビュアーに応えていたことを思い出した。まあ、身を削っての舞台と言うことになる。

そんな舞台だからこそ、観る価値がある訳で、客席にもその真剣さが伝わってくるところにスピーカーや画面では味わえないものがある。

そんなことで、今日はやっとやる気になって電動カンナの治具作りを始めたところ、Amazonから購入した部材が私の電動カンナと規格が合わず組み立てが出来ない。仕方ないので、懐かしのビデオをひっくり返したところ「ひばりのビデオ映像」に巡り会えた訳で、これも何かのご縁である。

改めて、今あることに感謝したい。

この歌は泣ける。大衆芸能の真髄ではないかと思う。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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