生きる

00270523-213626.jpgどう生きようが、人と拘らなくては生きられない私達は、グローバル化し空洞化する社会に、ともすると自分のアイデンティティーを失い絶望の淵に追いやられてしまう。

そんな社会も、いつまで続くか分からないが、春は新緑の野辺に光り輝き、花は咲き乱れ、ミツバチが飛び交い、蝶々が舞い鳥が囀り、様々な生き物が、いつとも知れぬ己の命の儚さを知るかのように「生命の宴」に酔いしれている。

それは、古代ローマの日々日常であったり、西欧貴族の豪華絢爛なサロンの一コマであったり、豊臣秀吉が開いた大茶会や、今日の皇室による春や秋の園遊会や、私達下々のささやかな語らいの場でもあったりするわけで、命あるものの切ない想いや願いを共にする喜びや楽しみと言えるのではないだろうか。

つまり、私達は人と想いを共にすれと「生命の輝き」が増し加えられ、互いに元気になれるところがあり、いかなる絶世の美女も一人氷の城に閉じこもっていては、その輝きも失われてしまうばかりか、光り輝く宝石も単なる石コロになってしまう。

同じように、私達はいろんな想いに打ち拉がれ、つい自分の殻に閉じこもってしまうが、いつまでも自分一人の想いに閉じこもっていては、本当の自分の価値を見出せずに一生を終えてしまう訳で、家族や夫婦や友人などに限らず、もっと積極的にたくさんの人と交わり、想いを語り共にしたほうが、己を知る切欠を手にすることができると思う。

しかし、その一方、人生の悩みの多くは人間関係にある訳で、常識や世間体、偏った自意識やプライドなどに囚われ、そんな意識の重縛から離れられないことも悲しい事実である。しかし、この世は一夜明ければ昨夜の嵐も収まり、全てが入れ替わり、全く違った一日が始まっている訳で、そんなことにも気づけない私達の意識の狭隘さや、物事への執着がさらに「気持ちの切り替え」を難しくしているような気がする。

時は留まることを知らない。昨日の栄光も失敗も、未来の栄光も失望も夢も希望も単なる幻想に過ぎない。この世は、今現実に目の前に広がる「空と大地」があるだけである。

つまり、如何なる事情があろうと、私達は今その場に居合わせた人と「如何なる関係性に生きるか」が問われているだけの話であって、言い換えれば、悪戯に相手に諂う(へつらう)ことなく、自分を卑下することもなく、どのような関係にあれば(なれば)自分は心地よいのかのかを考えればいい訳で、私的には、そんな試行錯誤の中に、揺るぎない「自己信頼とプライド(自尊心)」が根付くような気がするのである。

然れど、何故か分からないが、私達は往々にして過去の栄光や失敗やプライドを引きずってしまう訳で、それは私達個人の関係だけでなく、国の外交などについても言え、70年も前の戦争の是非や善悪を持ち出し、その歴史認識の中に、自分のアイデンティティーを見出そうとする人もいて、無理して小難しく生きているようなところがあって、覚めて見れば滑稽である。

しかし、そうは言っても、繰り返しになるが、私達は生まれながらにして、多くのものを一方的に背負わされて生まれてくることも事実であって、性別や才能、門地門閥から学歴や職業や結婚なども、自分のアイデンテイティーの基になっている事も否めない事実である。従って、改めて過去を振り返ることも強ち無意味なことではないが、それもほどほどにしないと、いつまで経っても前向きに人との良好な関係が結べないばかりか、反って、今ある良好な関係さえ、不安な思いに塗り替えられ、ギクシャクしたものになってしまうのではないだろうか。

まあ、敢えて言えば、如何なる事実にも見えぬ隠された関係と事情があり、そんなことは細かく斟酌しても仕方がない。それに、よくよく考えてみれば、世の中は「ギブ&テイクでない関係」などあり得ない訳で、私達は誰しも、物心両面に亘り、自分に足らないものを互いに充足し合って生きているのである。

そんな訳で、自分の人生を自分なりに切り拓いていくには、衆縁を嫌わずして、日々日常の出会いを大切にして、互いに想いを語り合い共にすることに尽きる訳で、そんな想いに、今日も新たな出会いを信じて、家人や仲間と頑張ろうと思う次第である。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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生きる への2件のフィードバック

  1. 直人 のコメント:

    はらわたにしみました。
    先生、ありがとうございます。
    しっかし、苦しいです。
    それでも、自分を開いて、前へ、前へです。

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