時とは…

ご案内のように、2019(令和元)年における日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳だが、元気に活動できる健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳と言われ、それぞれ約9年、約12年の隔たりがある。

つまり、男女共に約10年は何らかの疾患を抱えて生きることになる訳で、夫婦共に老後を健やかに心豊かに生きられる期間は意外と短い。

活力ある社会を実現し、社会保障制度を持続可能なものとするためには、平均寿命を上回る健康寿命の延伸を実現することに尽きるが、働き方改革や年金制度改革でそれが実現可能かどうか疑わしい。

なぜなら、今の職場は人員減らしでコストカットしており、昔と比べればゆとりがなく、かなりハードな職場環境にあるからで、電通のエリート社員や勤務医が過労死していることからも、勝ち組負け組を問わず、誰もが身を削る思いで働いているからである。

まあ、若い時ならともかく、年金受給年齢に差し掛かれば、新たなことに挑戦するにしても、残された時間を如何に有意義に過ごすかが課題となる。日々日常、知らぬ間に刷り込まれた価値観や意識で、大切な人生を台無しにしているやも知れず、老いゆけば、子育ても終わり、社会的な責任から外れ大手を振って歩ける訳だから、本来の自分に目覚め生命を全うしなくては、次元上昇への恩恵にも授かれない気がする。

とにかく、物事は考え方次第で善くも悪くにもなる。同じことでも納得しない限り、それは借り物の服を着ているようなもので極めて着心地が悪い。仮に黄金の玉座に座り贅の限りを尽くしても、本来の意識に目覚めなくては借り物の服を着ているようなもので、いずれは己の意志を確かめることもなく地上の塵と化すことになる。一方、山野の草庵にあっても己に目覚め納得して暮らせば、春は野鳥に秋はコオロギを友に、山野の花ばなに囲まれて幸せに暮らせるかも知れない。

いずれにせよ、老いゆけば、世間の価値観や世界観から外れ、子供の時のように無邪気に暮らすが一番である。善くも悪くも世間は邪気に他ならない。無邪気とは正に良寛和尚の子供と遊ぶ世界にある。

そんな想いに、今日も一日が終わる。未だに知らぬことばかりなのに、悪戯に時が過ぎていく。改めて、生きる意味を問いたい。

jpjapon について

3匹の犬と優しいけど時々意地悪な元気なおばさんと桃やブドウに囲まれた田舎で暮らしています。音楽と写真が大好きなパソコンフリークです。日々の想いを、聖書の御言葉や御仏の教えを交えて仲間と語り合うのが大好きです。平凡な日常から垣間見る世間の出来事を、自分流に書き綴っていきたいと思います。
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